スペインを代表する印象的なロープウェイ
スペインを特徴づけるものは、その印象的な自然景観だけではありません。歴史の詰まった、記念碑的な都市もまた、この国の特徴です。それらを、高いところからじっくりと眺められるとしたらどうでしょうか。実は、そうした場所の多くにはロープウェイが設置されており、ひと味違う、感動的な体験ができるようになっています。さっそく、印象的な景色を望めるロープウェイを発見しにいきましょう。
Debe activar Javascript para poder utilizar este servicio
-
テイデ山(テネリフェ島)のロープウェイ
標高3,718メートルのテイデ山は、火山であると同時にスペインの最高峰でもあります。この山は、カナリア諸島を構成するテネリフェ島に位置しています。スペイン最高峰ですから、国内でもっとも高いロープウェイもこの山にあります。このロープウェイを利用すると、実際に頂上まで登り、テイデ国立公園の絶景の大部分を堪能することができます。晴れた日には、列島の他の島々を見ることもできます。この旅では、始点駅をスタートし、約1,200メートルの起伏を飛び越えた後、標高3,555メートル地点にある終点駅に到着します。所要時間は約8分です。このエクスペリエンスに加えて、ビジターセンターで「科学と伝説」という名の展示を見学したり、ガイドツアーに参加してピコ・ビエホ展望台を訪れたりできるほか、3本あるハイキングルートを歩き、雲を指で触っているような気分を味わうこともできます。なお、頂上に登るには特別許可が必要です。この許可を取得しておかないと、徒歩でラ・ランブレタ終点駅(ロープウェイを降車する場所)からテレスフォロ・ブラボー・ハイキングルートを使って山頂に到達することができません。
-
フエンテ・デ(カンタブリア州)のロープウェイ
スペインのもう1つの自然の象徴は、イベリア半島の北にある ピコス デ エウロパ国立公園です。園内でもカンタブリア州の領域にあるのが、このロープウェイです。これを利用すると、753メートルの起伏をわずか4分で飛び越え、標高1,850メートルを超える地点まで移動できます。険しい山々、深い渓谷、広大な森林、カンタブリア山脈の印象的なパノラマの景色を想像してみてください。カンタブリア州にはカバルセノ自然公園もあります。園内に伸びるロープウェイを利用すると、そこに生息・生育する数多くの動物や豊かな植物相の比類ない光景を楽しめます。ロープウェイのうち1本はゾウたちの上を通過し、別の1本に乗るとサイを観察できます。
-
モンジュイック(バルセロナ)のロープウェイ
モンジュイック公園周辺とモンジュイック山上部を結ぶモンジュイックのロープウェイに乗ると、バルセロナ市街・バルセロナ港・地中海からなる独自のパノラマビューを楽しめます。サグラダ ファミリア、ポートベル、オリンピックリングは、キャビンから見える象徴的な場所の一部です。モンジュイック山の頂上には、モンジュイック城のほかにも、ジョアン・ミロ財団、カタルーニャ考古学博物館、国立カタルーニャ美術館など、バルセロナを訪れた際には必見の観光スポットがあります。しかし、それだけではありません。同じくバルセロナでは、バルセロナ港のロープウェイに乗る機会もあります。また車で1時間ほど行くと、モンセラート修道院へと続く、有名なモンセラートのロープウェイにも搭乗できます。なお、この修道院はカタルーニャを象徴する場所のひとつで、美しい自然風景の中に位置しており、院内には「ラ・モレニータ」として知られる聖母がまつられています。山と聖域の景色は素晴らしいです。
-
コマ・ダル・クロット(ジローナ県)のロープウェイ
400キロメートル超にわたって連なるピレネー山脈では、さまざまなロープウェイが運行しており、象徴的な場所の上空を移動するための手段となっています。そうしたロープウェイのひとつが、コマ・ダル・クロットのロープウェイです。これを利用すると、ヌリア渓谷の標高2,120メートルを超える地点を通過しながら、スキー場や「ヌリアの聖母のバシリカ教会堂」に行くことができます。そこからPic de l'Àligaホステルにアクセスでき、多くのツアーが出発し、素晴らしい景色を眺めることができます。ヌリア渓谷に行くには、有名なラック式鉄道を利用します。列車は、12.5キロメートルの道のりを、1,000メートル以上の起伏を乗り越えて進みます。40分間の旅で、ピレネー山脈の風景に魅了されることでしょう。
-
ベナルマデナ(マラガ県)のロープウェイ
イベリア半島の南部に位置する、有名なコスタ・デル・ソルには、スペイン全土でも特に近代的なロープウェイのひとつ、ベナルマデナのロープウェイがあります。このロープウェイには音声ガイドが装備されており、カラモロ山の頂上まで登るルートを最大限に活用できます。山頂に到着すると、そこには展望台が3か所あり、風景、海岸、猛禽類に加えて、晴れた日にはアフリカ大陸の一部まで眺めることができます。約3キロメートルの距離を15分で移動し、頂上に到着した後は、鷹狩りのショーを観覧したり、徒歩や自転車で山道を探索したりできます。そうしたルートはベナルマデナのトレイルネットワークによって標識が完備されているため、迷うことはありません。さらに、このロープウェイは、環境保全を目的とした活動や学童向けの教育プログラムなど、国連の持続可能な開発目標への貢献に対して「持続可能な観光の『S』認証」を取得しています。
-
マドリードのロープウェイ
マドリードには、上空から観光スポットを見下ろすための選択肢が多数存在します。そうした選択肢のなかには、高層ビルに入居するホテルやレストランのテラス、街を象徴するモンクロア・タワー、そしてもちろん、人気のマドリードのロープウェイが含まれます。1969年に開業したこのロープウェイは、スペインでもっとも古いロープウェイのひとつです。この歴史あるロープウェイは、ヨーロッパ最大級の都市公園であるカサ・デ・カンポを通過します。カサ・デ・カンポ駅から、ピントール・ロサレス通りにあるロサレス駅まで乗車することも、その逆のルートをたどることもできます。いずれの場合でも、スペインの首都に連なるスカイラインの景色を眺められるほか、王宮、アルムデナ大聖堂、マンサナーレス川の流れの一部といった名所も観賞できます。この旅では、広い樹林、遊園地、動物園、カサ・デ・カンポの湖などを見下ろせるだけでなく、この湖でボートに乗ったり、レストランのすてきなテラスで食事をしたりすることもできます。現在、マドリードのロープウェイは設備改善工事のため一時的に運休していますが、まもなく再び、首都の空へと飛び立つ予定です。
インスピレーションを得るプラン